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長いお別れ

長いお別れ

中島京子 · 文藝春秋(文春文庫) · 2018年

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この本について

元中学校長の父が、認知症になった。家族がその十年を、それぞれの場所から見つめる連作小説。 父の昇平は、少しずつ言葉を失い、家族の名前を間違え、それでも礼儀正しい。母は在宅で介護を続け、三人の娘はそれぞれ結婚や仕事を抱えながら、実家との距離を測っている。話は章ごとに語り手が変わり、父の症状が進むにつれて、家族のほうも変わっていく。 題名の「長いお別れ」は、認知症を指す英語の言い回しから来ている。少しずつ遠ざかる人に、少しずつ別れを言い続ける。介護の大変さは書かれているが、それ以上に、忘れられても続く関係の話として読んだ。 遊園地で迷子になった父を家族が探す場面と、孫と父が並んで座る場面は、何年か経っても覚えている。二〇一五年に中央公論文芸賞。

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