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わたしを離さないで

わたしを離さないで

カズオ・イシグロ(土屋政雄 訳) · 早川書房(ハヤカワepi文庫) · 2008年

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この本について

英国の寄宿学校で育った三人の、子ども時代から大人になるまでの記憶。語り手は「介護人」として働く女性、キャシー。 ヘールシャムという学校は、外の世界から切り離されていて、生徒たちは絵を描き、詩を書き、健康を管理される。何のためにそうしているのかは、少しずつ、遠回しに明かされていく。ここでは書かない。 筋を知ってから読んでも、驚きの本ではないので損はしない。この小説の力は、事実が知らされたあとも、彼らが逃げも叫びもせずに、友情と嫉妬と恋を続けるところにある。キャシーの語りは丁寧で、ときどき順序が前後して、本人が思い出したくないことを避けている感じが伝わってくる。 著者はノーベル文学賞作家。人の一生を、与えられた条件のなかでどう使い切るかという話として、この図書館に置いている。

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