送迎車の朝
世界から猫が消えたなら
川村元気
この本について
脳腫瘍で余命わずかと告げられた三十歳の郵便配達員の前に、自分そっくりの悪魔が現れて取引を持ちかける。世界から何かひとつ消せば、一日生きられる。 最初に消えたのは電話。次に映画、時計。そのたびに、主人公は消えるものと一緒にあった記憶をたどる。元恋人と初めて話した電話。映画を教えてくれた友人。父が修理していた時計。そして悪魔は、猫のキャベツを消すかと聞く。 軽い文体で、一気に読める。それでいて、「自分の人生から何を消せるか」という問いは、読み終えてから効いてくる。何かを消すことは、その何かと結びついた誰かを消すことだと、主人公は気づいていく。 映画プロデューサーの川村元気のデビュー小説で、佐藤健主演で映画になった。この版は小学館ジュニア文庫で、ルビつき。親子で同じ本を読む、という使い方もできる。
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