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博士の愛した数式

博士の愛した数式

小川洋子 · 新潮社(新潮文庫) · 2005年

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この本について

記憶が八十分しかもたない老数学者と、その家に通う家政婦、そして彼女の十歳の息子。三人で過ごした一年ほどの話。 博士は交通事故の後遺症で、新しい記憶を八十分以上保てない。背広のあちこちにメモをクリップで留めて、自分の状態を毎朝読み直す。家政婦の「私」は最初、仕事として博士の世話を始めるが、博士が息子の平らな頭を撫でて「ルート」と名づけたときから、この家の時間が動き出す。 数式が何度も出てくるのに、数学が苦手でも困らない。博士にとって数は、人を測る道具ではなく、人と人のあいだに置ける唯一の共通語だったのだとわかってくる。阪神タイガースの江夏の背番号28が、素数でも完全数でもある、というくだりは何度読んでも好きだ。 2004年、第一回本屋大賞。短い本なので、一日で読めて、しばらく残る。

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