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又吉 直樹 · 新潮社(新潮文庫) · 2019年

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この本について

下北沢の小さな劇団を率いる若者と、彼を支える恋人。売れない演劇人の日々を描いた、又吉直樹の二作目。 永田は、自分の劇団「おろか」の脚本と演出をしている。評価されず、金もなく、友人の家を転々としている。沙希は服飾を学ぶ学生で、永田の才能を信じ、部屋に住まわせ、生活を支える。永田はそれに甘え、傷つけ、謝らない。 『火花』が芸人の話なら、こちらは「才能があるかどうかもわからない人」の話だ。永田は自分に才能があると信じたいが、確かめる勇気がない。その弱さを、沙希に向けてしまう。 読んでいて腹が立つ場面が多い。それでも最後まで読ませるのは、永田の視点から見た沙希が、ずっと優しいからだ。恋愛小説として読んでも、仕事の話として読んでも、痛い。二〇一九年に山崎賢人主演で映画化。

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