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苦役列車

苦役列車

西村賢太 · 新潮社(新潮文庫) · 2012年

十九歳、中卒、日雇いの港湾労働。家賃を滞納し、酒を飲み、明日のことは考えない。そういう若者の、何も起きない日々の話。 主人公の貫多は、父親が性犯罪で捕まったことをきっかけに家族が離散し、中学を出てからひとりで生きている。冷凍倉庫で荷を運ぶ仕…

黒い雨

黒い雨

井伏鱒二 · 新潮社(新潮文庫) · 2003年

広島に原爆が落ちた日から数日間の日記を、被爆した本人が数年後に清書していく。姪の縁談のために、彼女が被爆していないことを証明しようとして。 閑間重松は、姪の矢須子に「原爆症」の噂が立って縁談が流れるのを防ぐため、自分の被爆日記を書き写し始め…

手紙

手紙

東野圭吾 · 文藝春秋(文春文庫) · 2006年

兄が強盗殺人で捕まった。弟のもとに、刑務所から毎月手紙が届く。その手紙のせいで、弟の人生から居場所が消えていく話。 剛志は、弟の直貴の学費を工面しようとして空き巣に入り、人を殺した。直貴は進学をあきらめ、働きながら音楽をやり、恋をする。その…

劇場

劇場

又吉 直樹 · 新潮社(新潮文庫) · 2019年

下北沢の小さな劇団を率いる若者と、彼を支える恋人。売れない演劇人の日々を描いた、又吉直樹の二作目。 永田は、自分の劇団「おろか」の脚本と演出をしている。評価されず、金もなく、友人の家を転々としている。沙希は服飾を学ぶ学生で、永田の才能を信じ…

推し、燃ゆ

推し、燃ゆ

宇佐見 りん · 河出書房新社(河出文庫) · 2023年

アイドルを推すことだけを支えに生きてきた高校生が、推しの炎上とともに崩れていく話。 あかりは、学校にも家にもなじめない。アイドルグループの上野真幸を推すことだけが、自分の背骨だと思っている。ブログに推しの解釈を書き、グッズを買い、ライブに行…

告白

告白

湊 かなえ · 双葉社(双葉文庫) · 2010年

娘を教え子に殺された中学教師が、終業式の教室で語り始める。関係者それぞれの告白が積み重なる。

人間失格

人間失格

太宰治 · 新潮社(新潮文庫 たー2-5 新潮文庫) · 2006年

「恥の多い生涯を送って来ました」で始まる、ひとりの男の手記。人を恐れ、道化を演じ、酒と女に逃げ、最後には自分を人間の失格者だと結論づける。 主人公の葉蔵は、裕福な家に生まれながら、他人が何を考えているかがまったくわからない。それを隠すために…