検査結果の日
この本について
アイドルを推すことだけを支えに生きてきた高校生が、推しの炎上とともに崩れていく話。 あかりは、学校にも家にもなじめない。アイドルグループの上野真幸を推すことだけが、自分の背骨だと思っている。ブログに推しの解釈を書き、グッズを買い、ライブに行く。そのためにバイトをする。推しがファンを殴ったというニュースが流れてから、あかりの生活は一つずつ壊れる。 「推し」という言葉を、ここまで切実に書いた小説はなかった。推すことは逃避ではなく、あかりにとっては自分を保つ唯一の方法だった。それを周りは理解しない。 二〇二一年の芥川賞。著者は当時二十一歳。文章は短く、速く、ときどき痛い。推しがいる人は共感し、いない人は、誰かが何かにすがる理由を少しだけ理解できるようになる。
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