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一瞬の風になれ 第一部

一瞬の風になれ 第一部

佐藤多佳子 · 講談社(講談社文庫) · 2009年

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この本について

サッカーをやめた高校一年生が、陸上部で短距離を走り始める。三年間を三部作で描く、その第一部。 主人公の新二は、天才肌の兄と同じサッカー部にいたが、自分の限界を知ってやめた。親友の連に誘われて陸上部に入り、初めて百メートルを全力で走る。何も考えずに走ることが、こんなに気持ちいいとは思っていなかった。 部活小説の王道だが、努力すれば報われる、という話ではない。新二は速くなるが、連はもっと速い。兄はもっと遠くにいる。それでも走ることをやめない理由が、少しずつ言葉になっていく。リレーのバトンパスの場面は、読んでいて息が止まる。 二〇〇七年の本屋大賞。中高生に薦めやすい本だが、走ることをやめて久しい大人が読むと、別のところが痛む。

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