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52ヘルツのクジラたち

52ヘルツのクジラたち

町田そのこ · 中央公論新社(中公文庫) · 2023年

他の鯨には聞こえない周波数で鳴く鯨がいる。誰にも届かない声を持ったまま大人になった女性が、海辺の町でひとりの少年と出会う話。 主人公の貴瑚は、家族に人生を使い潰されたあと、東京を離れて大分の小さな町に移り住む。周りからは「訳あり」と見られ、…

蹴りたい背中

蹴りたい背中

綿矢 りさ · 河出書房新社(河出文庫) · 2010年

高校一年の女子が、クラスで孤立している男子の背中を、蹴りたくなる。その衝動の正体を本人も掴めないまま、二人の奇妙な関係が続く話。 ハツは、クラスの「余り者」になることを自分で選んでいる。にな川は、あるモデルに異常なほど熱中していて、その話し…

人間失格

人間失格

太宰治 · 新潮社(新潮文庫 たー2-5 新潮文庫) · 2006年

「恥の多い生涯を送って来ました」で始まる、ひとりの男の手記。人を恐れ、道化を演じ、酒と女に逃げ、最後には自分を人間の失格者だと結論づける。 主人公の葉蔵は、裕福な家に生まれながら、他人が何を考えているかがまったくわからない。それを隠すために…

こころ

こころ

夏目漱石 · 新潮社(新潮文庫 新潮文庫) · 2004年

鎌倉の海で出会った「先生」に、若い「私」が惹かれ、その過去を知ろうとする。三部構成の最後は、先生から届いた長い遺書で占められる。 先生は仕事をせず、妻と静かに暮らし、毎月ひとりで友人の墓に参っている。私が先生に近づくたびに、先生は「私は信用…