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八日目の蝉

八日目の蝉

角田光代 · 中央公論新社(中公文庫) · 2026年

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この本について

不倫相手の家から、生後間もない赤ん坊を連れ去った女。四年間の逃亡と、その子が大人になってからの話。 野々宮希和子は、相手の男の家に忍び込み、ベビーベッドの赤ん坊を抱いて出てしまう。その子を「薫」と名づけ、知人の家、女性だけの共同生活の施設、そして小豆島へと逃げながら育てる。希和子は犯罪者だが、薫にとっては母親で、その四年間は幸福な時間でもあった。 第二章は、本当の家に戻ったあとの薫、本名・恵理菜の視点に変わる。実の家族とうまくいかず、自分が「あの事件の子」であることから逃げられない。 母親とは誰か。産んだ人か、育てた人か。この小説は、恵理菜が小豆島に戻って自分の記憶を確かめる場面で、その問いに静かに向き合う。二〇〇七年の中央公論文芸賞。映画・ドラマにもなった。

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