送迎車の朝
この本について
不妊治療の末に特別養子縁組で男の子を迎えた夫婦のもとに、ある日「子どもを返してほしい」という電話がかかってくる。 栗原清和と佐都子は、六年間の治療のあとで子どもをあきらめ、養子縁組の団体を通じて生後まもない朝斗を迎える。幼稚園に通うまで育てたころ、名乗る女性から電話が来る。名前は、朝斗の生みの母と同じだった。 前半は養親の側、後半は生みの母・ひかりの側から語られる。ひかりは中学生で妊娠し、親に知られないまま施設で出産した。その後の彼女の人生は、養親の家の穏やかな日々とは対照的だ。 二人の母のどちらが正しいかを決める本ではない。どちらの事情も、読んでいるあいだはどちらも本当に思える。河瀨直美監督で映画になった。親になること、母であることについて、答えを出さずに考え続けたい人に。
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